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| （前口上） |
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私の住んでいる滋賀県からは若狭湾が近く（車で約１時間半）、ホームグラウンドにしています。この若狭湾で１０月初旬から１２月まで３キロから１５キロ程度までのタルイカ（標準和名：そでいか 足に袖のようなひらひらがついている）が釣れ、この時期はこれを狙っています。あまりの引きの強さに酒樽を浮き代わりにして、漁師がこのイカを釣っていたことから当地ではタルイカと呼ばれるようになりました。しかし、約１０年前から釣具の進歩と仕掛けの工夫により、一般の釣りの対象となり、最近では専門の乗合船
（http://www.hokuriku.ne.jp/houryou/index.html、http://www.jingoroumaru.com）
も利用できるようになっています。
私が贔屓にしている漁師が言うには『若狭湾で一番よー引く魚（？）じゃ！！』とのことで、その引きを味わうために出撃しています。久米島のキハダの引きに比較すると、重量が同じならだいたい同じ程度の引き具合ですが、シイラよりは確実に強い引きが味わえます。ただ、泳ぐスピードはキハダが遙かに上ですし、ファイト時間も違いますが、タルイカは無理をすると身切れが起こり、ばれてしまいますので、１０キロ以上の大型になるとかなりスリリングです。数キロ程度の青物やタイなどよりは格段に強く、ばてることもないので面白い釣りが経験できます。能書きはこのあたりにして、そろそろ出船することにしましょう。 |
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| （釣り場） |
| タルイカもイカの仲間ですので、集魚灯を付けて、夜間の釣りになります。半夜の場合は３時ころに出船してだいたい、５０分くらいで釣り場に到着します。深夜の場合は１２時ころ出船して夜明けまでの徹夜の釣りになります。釣り場は若狭湾の中央よりやや北寄りで美浜の沖合で深さは約２００メートルあり、シーアンカーを入れて潮に船を乗せて流しながら釣ります。ほとんど１００メートル前後のタナからねらいはじめ、船上の集魚灯で餌の小魚が集まるようになると、魚探で小魚の反応がある深さにタナを設定します。他のイカと同じように、満月の時はだめで、月がなく、適当に海が荒れているときがタルイカ日よりになります。 |
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| （しかけと餌） |
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写真のようにタルイカ用の掛け針（針先には返しがついています）にサンマ、鯖、するめいかなどを一匹掛けします。
基本的には天秤仕掛けで、２０号から３０号のハリスを２ヒロとり、１００号から１５０号のおもりと水中ライトで狙います。道糸はPEの５号か６号を３００メートルとし中型から大型の電動リールと８０号から１００号負荷程度のなるべく長い（４メートル程度）胴調子の船竿を使用します。５０ポンド程度のトローリングロッドを使用したこともありましたが、竿が堅く、身切れが起こりあまりよい結果は得られませんでした。
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| （あたりと取り込み） |
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キハダのあたりとよく似ています。突然に竿が海に突き刺さりリールが逆転して糸が出て行きますが、だいたい３０から５０メートルまでで止まります。ただ、糸が止まるまで待っていると、たいていはばれてしまうので、できるだけ竿を立てて合わせを入れるようにします。１０キロを超える大物の場合には、一人で竿を立てられず、竿を引き上げる助手が必要なこともあります。その後はキハダと同じように、巻けるときは糸を巻き、出て行くときは糸を出しますが、水面近くになって船の影が見えると突然にそれまで以上に暴れ始めます。同時に、大量のスミを吐き、船のまわりの水面の色が変わるほどです。最後は、船頭がギャフをかけて船上に取り込みますが、これもかかりが悪いと身切れして、ばらすことになります。身切れの問題から２０キロ以上のタルイカが釣り上げられることはないようで、大きくても１５キロ程度がアマチュアの釣り上げられる最大限のようです。漁師の場合は、魚の形をした大型（２０センチ程度）の疑似餌（ルアー？）が何本もついた延縄（昔はこの延縄の浮きに酒樽を使っていた）で釣りますが、これには大きな掛けバリがついており２０キロ以上のイカも揚げられるようです。写真は１８キロのタルイカを５０ポンドのトローリングロッドで釣っているところです。タルイカも大きくなると、堅いトローリングロッドを曲げるほどの力があります。 |
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| （釣果） |
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一回の出船で２?３匹程度のことが多いです。もちろん、全く釣れないボーズの時もあるようですが、私自身はボーズで終わったことはまだありません。タルイカが魚探には映らないので、遊漁の客を乗せている漁師にとっては最初の一匹が釣れるまではかなりプレッシャーがあるようです。写真は二人で、１１月２４日に出船したときの釣果です。前列の２匹は左から８キロ、７キロ、後列の３匹は左から１４キロ、１４キロ、１８キロでした。この日は、ジギングで餌になる鯖を釣りましたが、その鯖が大きかったので大型のタルイカを釣ることができました。久米島のキハダほどではありませんが、青物以上の引きを味わうことのできるタルイカに来シーズンは挑戦されたらいかがですか？ |
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